最上階の露天風呂で、志賀高原の空につかる。【ホテルホゥルス志賀高原】

最上階の露天風呂で、志賀高原の空につかる。【ホテルホゥルス志賀高原】

標高1600メートルの一の瀬に、最上階まで上がってつかる露天風呂があります。ホテルホゥルス志賀高原。竹をあしらった展望大浴場から、高原の緑と空をひとり占めできる一軒です。温泉を引かない一の瀬で、なぜ露天風呂なのか。湯のひみつから、バイキングの食卓、そしてこの宿ならではのアレルギー対応まで、ホゥルスの過ごし方をご案内します。

高原の上に、もうひとつの空

一の瀬の夕方は、驚くほど静かです。日中トレッキングでにぎわった道も、陽が傾くころには人影がまばらになり、あたりには沢の音と、風にゆれる葉の音だけが残ります。真夏でも平均気温が25℃を下回るこの高原では、夕刻ともなれば腕の外側がすっと涼しくなる。そんな時間に、宿の最上階まで上がってつかる露天風呂があります。ホテルホゥルス志賀高原の、展望大浴場です。

一の瀬ファミリースキー場のすぐ前に立つ、全40室のこの宿。いちばんの自慢は、建物のてっぺんにしつらえた露天風呂です。開けた空の下、湯につかりながら見わたすのは、緑に染まった高原の斜面と、そのまま続く志賀高原の山なみ。昼は光を、夕は茜(あかね)を、夜はこぼれるほどの星を映します。湯船のふちに腕をかけて空をあおげば、ここが標高1600メートルなのだと、体の芯で思い出します。

温泉のない一の瀬に、露天風呂がある理由

ところで、一の瀬に泊まると、ひとつ不思議に思うことがあるかもしれません。志賀高原には湯田中・渋をはじめ名だたる温泉地が控えているのに、一の瀬の宿には、いわゆる「源泉かけ流し」ののれんがほとんど見当たらないのです。

理由は、この土地の水を守るためです。一の瀬には、イワナのすむ清らかな渓流が流れています。その水を濁さないよう、エリアとしてあえて天然温泉を引かずにきました。だからこそ一の瀬の湯は、澄んだ沢のせせらぎと引きかえに選ばれた、もうひとつの湯のかたちをしています。

ホゥルスの展望露天風呂に満たされているのは、準天然(じゅんてんねん)コスメイシ温泉。鉱石を用いて湯をやわらかく仕立てる、活性石系のお風呂です。疲労回復や神経痛にうれしいとされ、湯あたりのまろやかさは、天然の湯にひけをとりません。清流を守りながら、それでも露天でくつろいでほしい。この一風呂には、一の瀬という土地の選択と、宿のこだわりが、そのまま溶けています。

竹に囲まれて、疲れをほどく

最上階の展望大浴場は、内装に竹をあしらった、和の落ち着いた設えです。露天風呂のとなりにはジャグジーとジェットバスが並び、歩き疲れた脚や肩を、泡と水流がやさしくほぐしてくれます。さらにサウナも備えているので、ととのえてから外気にあたる、という高原ならではの整い方も楽しめます。

トレッキングで一日じゅう歩いた日ほど、この露天風呂はありがたく感じるはずです。ほてった体に高原の夜気があたり、湯の熱とせめぎ合う、あの心地よさ。窓の外がゆっくり藍(あい)に暮れていくのを眺めているうちに、その日の疲れが、湯にほどけていきます。

食卓とおもてなし「安心して食べられる」という贅沢

湯から上がれば、食事の楽しみが待っています。ホゥルスの夕食はバイキング形式。好きなものを、好きなだけ。歩いてきた体に、あたたかい料理を思うままに盛れる気楽さは、旅の夜にちょうどいいものです。

そしてこの宿には、もうひとつ静かに光る看板があります。食物アレルギーへの対応です。「アレルギーがあっても、旅先で安心して食事を楽しんでほしい」。そんな社長の想いから独自に生まれたのが、Soulagement C(スラージュマン シー)というしくみ。手元でQRコードを読み込み、自分のアレルギー情報を入力すると、その情報にもとづいて食事の相談ができます。バイキングは自由な半面、原材料の確認に気を張りがちな人にとって、この一手間は大きな安心になります。露天風呂のこだわりも、この食のしくみも、根は同じ。泊まる人に心からくつろいでほしい、という一貫した姿勢が、宿のあちこちに息づいています。

スキー場まで徒歩0分、身軽にたどり着く

ホテルホゥルス志賀高原が立つのは、一の瀬ファミリースキー場の目の前。冬はゲレンデまで徒歩0分の好立地ですが、雪のない季節も、この身軽さはそのまま旅の味方になります。まわりにはトレッキングコースや湿原が広がり、朝いちばんに高原へ歩き出すにも、格好の拠点です。

一の瀬エリアは、どの宿もバス停から歩いてすぐ。長野駅からのバスひとつでたどり着けるので、車がなくても身ひとつで来られます。荷物を置いて、まずはひと風呂。そんなふうに旅を始められるのが、この高原のいいところです。

湯から上がって、また高原へ

最上階の露天風呂で空につかり、竹の湯けむりに疲れをあずけ、気がねなく食卓を囲む。ホテルホゥルス志賀高原の一夜は、そんなふうに静かにほどけていきます。

翌朝、また湯に上がれば、昨日とは違う光が高原を照らしているはずです。澄んだ水を守るこの土地が選んだ、もうひとつの湯のかたち。それを最上階のいちばん高いところで味わえるのが、この宿ならではの贅沢です。今年の夏、標高1600メートルの空につかりに、出かけてみませんか。