志賀高原の高山植物、8月に咲く31種。ヤナギランの見頃と登らずに会いに行く方法

志賀高原の高山植物、8月に咲く31種。ヤナギランの見頃と登らずに会いに行く方法

志賀高原は、上信越高原国立公園のなかに広がる高原です。標高2,000mの東館山をはじめとする山々と、その裾に点在する池や湿原の周りが、夏の数か月に限って、花の集まる場所へと変わります。8月に見頃を迎えるものは31種で、7月から咲き続けている花と、8月だけの花と、9月へ渡っていく花が、同じ月のなかで入れ替わっていく形です。ヤナギランのように7月から続くものもあれば、エゾリンドウのように9月へ渡っていくものもあるため、どれを目当てにするかで行く時期の決め方が変わります。2026年は例年に比べて開花が少し早まっているぶん、7月から続く花については、月の下旬まで待たずに見に行くほうが確実です。31種を見頃の帯ごとに並べ、山頂まで歩かずに上がる方法と、花を見ながら歩ける道もあわせて挙げました。

8月の志賀高原で咲く花

7月から8月へ続く花(11種)

花の名前見頃
ニッコウキスゲ(ゼンテイカ)7月から8月
ヤナギラン7月から8月
クガイソウ7月から8月
ヒメシャジン7月から8月
コバギボウシ7月から8月
オオバギボウシ7月から8月
オオウバユリ7月から8月
センジュガンピ7月から8月
ソバナ7月から8月
ウスユキソウ7月から8月
エゾアジサイ7月から8月

8月だけの花(10種)

花の名前見頃
キキョウ8月
タカネナデシコ8月
コオニユリ8月
オカトラノオ8月
イブキトラノオ8月
キツリフネ8月
キンミズヒキ8月
ネジバナ8月
ツルリンドウ8月
ワレモコウ8月

8月から9月へ渡る花(10種)

花の名前見頃
エゾリンドウ8月から9月
ウメバチソウ8月から9月
ヤマハハコ8月から9月
カニコウモリ8月から9月
マルバダケブキ8月から9月
アケボノソウ8月から9月
イワショウブ8月から9月
サラシナショウマ8月から9月
イワインチン8月から9月
ゴマナ8月から9月

上の3つの表は、次のページに載っている例年の目安をまとめたものです。開花の進み具合は年によって変わります。下記が公式ページです。

志賀高原観光協会 高山植物の開花時期

8月に見るなら、ヤナギランを軸に組む

31種のなかで1つに絞るなら、すすめたいのはヤナギランで、柳のように細い葉と、鮮やかなピンクの花をつける美しい草です。見頃は7月から8月にかけて続くため、8月に入ってからでは遅いということもありません。7月にニッコウキスゲの黄色を見た人でも、同じ夏のうちにヤナギランのピンクに会えるのが、ちょうどこの時期です。

ニッコウキスゲも8月まで見頃が続きますが、今年は開花が早まっているぶん、7月に見た盛りとは姿が変わってきているころです。黄色だけを目当てにするより、7月から続く11種がまとめて見られる時期だと思って足を運ぶほうが、着いてからの落差は小さくて済みます。

8月だけの花を狙うなら、キキョウとタカネナデシコとコオニユリの3種が、この時期の分かりやすい目印になります。3種とも見頃は8月だけなので、この時期に行けばまとめて会える花です。エゾリンドウの見頃は8月から9月にかけてなので、月の後半に行けば、8月だけの花と重なって咲いているところに出会えます。

歩かずに会いに行く

標高2,000mの東館山の山頂には500種類以上の高山植物が自生する高山植物園があり、上がるのにかかるのは索道の代金だけで、入園料はいりません。

上がり方運行期間運行時間料金
東館山ゴンドラリフト(発哺温泉から)6月20日から11月1日9時00分から16時00分片道 大人1,400円・子ども800円/往復 大人2,000円・子ども1,100円
志賀高原ゴールデンライン(山の駅から3本乗り継ぎ)6月20日から11月1日9時00分から15時50分。ただし山の駅へ戻る場合、東館山山頂を出られるのは15時30分まで往復1dayパス 大人3,000円・子ども1,800円
高天ヶ原サマーリフト(高天ヶ原から)8月8日から8月16日8時50分から16時10分片道 大人900円・子ども600円

発哺温泉から東館山ゴンドラリフトで往復するなら、往復券のほうが、片道券を2枚買うより大人ひとりで800円安く済みます。ゴールデンラインの1dayパスは山の駅から3本を乗り継ぐ商品で、山頂までの所要はおよそ30分、東館山ゴンドラ単独の券とは別物です。

気をつけたいのは、上りよりも下りの時刻のほうです。東館山ゴンドラリフトは16時まで動いていますが、ゴールデンラインで山の駅まで戻る場合には、15時30分までに東館山山頂から乗る必要があります。上がる便を決める前に下る便の時刻を先に押さえておけば、山頂に着いてから時計を気にしながら歩くことにはなりません。

歩いて会いに行く

ゴンドラを使わずに歩くなら、森林セラピーの認定を受けた5本が入口になります。志賀高原で歩ける道は19本あり、2026年8月9日の時点で通行止めの道はありません。規制が出ているのは、せせらぎコース、鉢山・横手山登山コース、赤石山登山コースの3本で、このうちせせらぎコースが認定5本に入るため、残る4本を下に挙げました。

コース難易度距離標高差参考所要
奥志賀白樺苑路コース初級3.7km50m1時間20分
サンシャイントレール・水無池コース初級3.9km100m1時間30分
自然探勝コース中級4.1km160m2時間
池めぐりコース中級9.6km360m3時間30分

歩く負荷を最も抑えたいなら、4本のなかで標高差が最も小さい奥志賀白樺苑路コースで、初めての人でも歩き通せます。上りらしい上りがほとんどないぶん、息を切らさずに歩けますし、足元よりも周りの景色のほうへ目を向けたまま進んでいられる道です。

池めぐりコースのほうは距離も標高差も表のなかで大きいので、歩くこと自体を目当てにする人向けの道になります。日差しの強い日中に歩くなら、飲料水を多めに持って出ないと足りません。表から外したせせらぎコースの規制は高天ヶ原湿原と一の瀬湿原の間に出ているもので、いまはその区間だけが使えなくなっています。

歩く日の備え

山の天気は変わりやすいうえ、気温はふもとに比べて5度から10度ほど低くなります。涼しいのはありがたいのですが、日焼けと虫刺されも防ぎたいところなので夏であっても長袖と長ズボンが基本です。持って出るのは上下が分かれた雨具、履き慣れた登山靴、飲料水と行動食、ゴミ袋です。山のなかで傘を差すと落雷の危険があるため、雨具は上下が分かれたものになります。

志賀高原にはツキノワグマとニホンザルが生息しているため、歩く日にはクマ鈴やラジオなど音の鳴る物が必要です。身に着けて歩くのは人がそこにいることを先に知らせるためで、花に気を取られて足が止まる時間が長くなるほど、音を出し続けることの意味は大きくなります。

国立公園のなかにあるため、許可なく花や実を持ち帰ることはできず、歩道から外れて歩くこともできません。ニホンザルにも近づかず、餌をやるのは厳禁です。

よくある質問

問:2026年8月に志賀高原へ行くとしたら、どんな高山植物に会えますか。 答:見頃を迎えている高山植物は31種で、7月から続くニッコウキスゲとヤナギラン、8月だけのキキョウやタカネナデシコ、9月へ渡るエゾリンドウなどです。2026年は例年より開花が少し早まっているので、7月からの花は月の下旬まで待たずに見に行くほうが確実です。

問:ヤナギランの見頃は、いつごろになりますか。 答:見頃は7月から8月にかけてで、柳のように細い葉と、鮮やかなピンクの花をつける草です。7月のニッコウキスゲの黄色とは色がまるで違うので、同じ夏のうちに見ても、受ける印象は別のものになります。

問:あまり歩かずに、高山植物だけを見て帰ることはできますか。 答:東館山の山頂に高山植物園があり、索道で上がってしまえば、そこから花を見るまでに歩く区間はほとんどありません。入園そのものに料金はかからないので、山頂まで上がる索道の代金のほかに、必要になるお金はありません。

問:子どもと一緒に、花を見ながら歩ける道はありますか。 答:奥志賀白樺苑路コースが向いていて、標高差が小さいうえに、上りらしい上りがほとんどないので、子どもの足でも歩き通せます。ただし道の途中に売店はないため、飲み物と行動食を先に用意しておかないと途中では調達できません。

問:気に入った花を摘んで持ち帰ってもよいですか。 答:上信越高原国立公園のなかにあるため、許可なく植物を採取することはできず、持ち帰れるのは写真だけになります。

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